修行僧

オンコールなので二十一時頃に早寝をして、結構寝たなと思って時計を見ても一時間くらいしか経っていなくてまた寝る、をさっきから繰り返している。刻みすぎて飽きたので、起きることにした。のび太のようにパタンキューできることが取り柄なのだけど、最近…

蓋事情

区切りというものは、便利なものだと思う。新、ということばに乗っかって、二の足を踏んでいたことにもえいっと飛び込めるし、もやもやしていたことも水に流してしまえる。春という季節も良いのだと思う。どんより曇り空、寒くて常に首をすくめていた季節が…

しだれ桜

スタッドレスタイヤをノーマルに取り替えて、ようやく冬を終えた気持ち。春が嬉しくて過ぎていくのがもったいなくて、最近仕事前に家を30分早く出て、春を味わっている。昨日温泉でおばちゃんが教えてくれたしだれ桜のきれいな場所。知らない場所をいくつも…

過程

先日、大山に住む絵描きの朝倉弘平くんのライブペイントに行ってきた。生原幸太さんのヴィオラに合わせて弘平くんがその場で絵を描いていく、というもの。耳をすませて、聞こえた音に対してまっさらな白いキャンバスに色がついていく。この音を鳥の鳴き声と…

9分後

あの時、あの判断でよかったのかな、と今でもあの場面を鮮明に思い出す。 私たち助産師は、チームで動いている。自分の時間帯で生ませてあげたいという意識が働くと、絶対に焦る。完全に自分のエゴだ。前にそれで何度も失敗している。早く生まれるような助言…

ケの方

研修にかこつけて、九州へ行ってきた。福岡経由の熊本、大分、ちょこっと鹿児島。行きたかった窯元さんに伺い、作られている様子や陶工さんが普段眺めている風景を見られて、とても嬉しかった。 特に印象的だったのが、大分の日田の山奥にある小鹿田焼。十四…

管轄外

先日、にっぽんネウボラネットワーク研究所設立一周年記念シンポジウムに行ってきた。コミュニティナースの産科版のヒントを得られるかなと思い、日帰り京都。バスを使わず奮発してはくとに乗ったら、移動時間も有意義に過ごせてとても快適。早朝に鳥取を出…

非日常

一昨日の月は実にへんてこな月だった。暗い橙色で、三日月というよりは謎の半円で、あれって月?というような低い場所にあって、五度見ぐらいしてしまった。夕べは、高くて明るい三日月。一昨日のは一体なんだったのだろう。 一昨日の夜は、そんなへんてこな…

先生様

凍っていた階段でつるんと滑って尻餅をついて、膝を痛めた。去年もやったところ。足が痛いと、瞬間的に一歩が出ない。家でやかんのお湯が沸いてピーッと鳴った瞬間。ナースコールが鳴って受話器を取ろうとした瞬間。今まで意識していなかったそういうコンマ…

機能

服を、防寒の観点でしか見ていなかった。 東京に帰って思ったこと。たまたま東京が暖かかったこともあるが、そうだ、服っておしゃれするためにもあったよね、とはたと気付いた。最近寒さにとらわれすぎて、とにかく少しでも暖かい格好をとばかり考えていた。…

東京

急にお休みができたので東京に帰ってきた。服に小さな水玉のような丸い雪がまとわりつく鳥取を後に、弾丸帰省。遅れてきたお正月。飛行機がちゃんと飛んでくれるようでほっとする。最近、飛行機とはてんで相性が悪い。飛行機が離陸して、雪雲の中に突入する…

抜きどころ

久しぶりに母たちのサロンを開催した。続けていくのは大変だという印象があったが、抜くところを抜いて、自分自身も肩の力ゆるゆるで場を持ったところ、びっくりするほど楽しかった。そして、最近ずっと考えているコミュニティーナースの産科版のヒントが少…

当事者性

やるべきことは山ほどあるのだけど、思考が前に進まない。本を読んでも料理をしていても、ぐるりと同じところに戻って来る。理由はわかっている。先週末に幸雲南塾の最終発表プレゼンへ二年ぶりに行ってきた、その余韻だ。二年前、隣りで一緒に発表を眺めて…

オイボッケシ

“Oibokkeshi” 老い、ボケ、死。ふつうだとネガティブな印象で目を背けたくなることたちだが、向き合うことでむしろプラスに向かうことができる。そう謳っている、岡山県の奈義町で菅原直樹さんが作った老人が主役の劇団だ。最近、離れて暮らす祖母が認知症に…

私はちょうちょ

ミナペルホネンの皆川明さんのお話を米子に聞きに行って来た。本当に謙虚で素晴らしい方で、感動した。ミナの服は高くてなかなか手が出ず、マスキングテープを大人買いする程度だったが、これだけ想いを持って作られているものであればお金を貯めていつか是…

素因数分解

長野県諏訪市にある建築建材のリサイクルショップ、 “ReBuilding Center JAPAN”通称リビセン。松本にある大好きな本屋さん栞日 sioribiさんが、前から素敵だったけど大々的に改装し、開放的でさらに独創的な空間として生まれ変わった。それを担ったことで有…

臨界期

藍染めをした。友人の結婚式のスタッフの目印用として、今回限りの使い捨てにならないで長く使えるものを。ということで、同居人たちと染め物日和の晴れた日曜日に家のガレージで作ることにした。 染め物に、実はたいして興味はなかった。小学生の頃に絞り染…

文殊の知恵の輪

初めて鳥取で友人の結婚式があった。同じような時期に同じ関東から鳥取に来た、同年代の友人。似たような感覚を持っているから楽しくて、よく集まっていた飲み友達。みんなで豆を育てたり、スイカの収穫を手伝ったり、大晦日は毎年みんなで集まって除夜の鐘…

偉大なる平凡

先日、鳥取県立図書館で行われた鞍田崇先生の『いまなぜ民藝か』という講演を聞いて、目の前のもやがスッと晴れた。自分が今、人生の岐路というか迷いの最中にありナーバスな状態であったこともあり、余計。 「与えられたレールの上をスマートに生きるよりも…

かすがい

頑なだったお母さんが、迷いに迷って決めた祖父母宅への里帰りを経て柔らかく変化していた。 「ひとりでいると全部自分でやらないとと思うし、世話になることは申し訳ないと思っていたけど、案外みんな赤ちゃんにどんどん構ってくれて、おじいちゃんにも来て…

ごはんどき

大皿にできた料理をざっと盛り、それをみんなでつついて食べる。足りなければおかわり自由で、さあどうぞ、というやさしくて自由な雰囲気。お話しながらみんなでつついて食べるごはんは、楽しさも格別だ。一人や二人増えたってたいして変わらない。あるもの…

里帰る

どさくさに紛れて四連休を取り帰省してきた。どさくさ、というのは四月末に二日、五月頭に二日連休を取るというもので、シフト上長期休暇を取っていることがばれにくい。この技を最近あみ出して、時折している。なんと小手先だけの技だとも思うが、連休が取…

因幡のリンゴ

リンゴの花びらが〜。リンゴの花と言われれば思い出すは「リンゴ追分」のこの出だし。以上。 昨日、「リンゴの花を見に行きませんか?」と同居人に誘われた。特段リンゴの花に興味も湧かなかったので一度は断ったのだが、なんと家から徒歩十分圏内にリンゴ園…

ナイスアシスト

取り上げ婆に、誰がなるかという話。 とにかく最初は脇目も振らず、赤ちゃん一〇〇例取り上げなさい、と言われていた頃。思えば一例でも多くお産を取り上げたい、と必死で突き進んでいたように思う。春から新人さんが来て、昔の自分を思い出す。お産は、チー…

民藝とトットリと私

事前に民藝関連の本を二冊読み、完全なる付け焼き刃で飛び込んだ日本民藝夏期学校は、思っていたよりも若い人が少なかった。後で聞いたところ、これでも例年より多いそうだ。 今回のテーマは「バーナード・リーチ 東と西を超えて」。英国人で画家・陶芸家で…

民藝といふもの

鳥取で行われた日本民藝夏期学校なるものへ参加してきた。新参者として感想文を書くという大役を仰せつかったのだが、いかんせん、大御所の先輩方が見る機関誌に載ると思うと肩に力が入ってしまっていけない。頭を整理するために、民藝について自分なりに思…

ご指名

ご指名というものを、受けた。クリニックに勤務して三年目にして初めてのことだ。二歳違いでお子さんを産む方が多いので、今年の目標としては自分が一人目のお産に関わった方が経産婦さんになった姿、その経過や変化をみたいと思っていた。しかし、いかんせ…

路地裏

筋肉トレーニングとして、日々少しずつでも文章を書いていこうと思っている。その一環としてのブログなのだが、毎日というのがやはりなかなか難しい。ほぼ日刊イトイ新聞を目指して、短くても良いのでほぼ日刊、最低週一回ぐらいのゆるい感じで続けていきた…

つながり

お産に立ち会ったお父さんは、多くの場合生まれてくる赤ちゃんに気持ちが向くことが多い。「オギャー」という一声で今までの不安や疲労が吹き飛び、全ての感情が赤ちゃんに集約するように感じていた。しかし、先日立ち会われたあるお父さんは違った。 「お腹…

愛でる

ここの所、床の雑巾がけをしている。雑巾がけなんて小学校の時の掃除の時間以来ではないかと思う。その頃は、床は汚いし雑巾は牛乳臭いし(記憶の中ではそうなっている)、男子はちゃんと掃除しないし(定番の)、雑巾がけなんて大嫌いだった。実家は絨毯だ…