因幡のリンゴ
リンゴの花びらが〜。リンゴの花と言われれば思い出すは「リンゴ追分」のこの出だし。以上。
昨日、「リンゴの花を見に行きませんか?」と同居人に誘われた。特段リンゴの花に興味も湧かなかったので一度は断ったのだが、なんと家から徒歩十分圏内にリンゴ園があるとのこと。言われてみれば、リンゴの花ってどんな花だろう。美空ひばりさんや青森に思いを馳せるか、と渋々重い腰を持ち上げてついて行った。
初めて見るリンゴの花。桜よりももう少し大きくて花びらもしっかりした、白に少しだけピンクがかった花。花は白いのに、蕾は赤い。か、かわいい…。この赤はどこにいったのかしら。よく見ると花びらの裏側に少し赤を帯びている。この花のどこがリンゴになるのかと聞いてみたら、花が散った後のがくの部分が膨らんで、ここが実になっていくのだそうだ。花がみんな実になるのかと思ったら、ミツバチによる受粉なのですべてが上手に受粉されているわけではないとのこと。花がかわいいから、ひとつ手折って一輪挿しに、とか思ったけれど、これがこのリンゴになると思うとそんな軽はずみなことを口にするのはやめた。リンゴってこうやってひとつひとつ育っていくのか。少し感動したと共に、リンゴの花興味ないとか言ってた自分あほだなと思った。誘ってくれたお友達に感謝だ。これから、大きくなっていくリンゴを愛でてみたい。自分で育てたいとは思わないけれど、出来上がったものしか知らないものの、できる過程を見ることはとても面白いとこっちに来てから思う。農家さんもとってもいい人で、質問にも快く答えてくれた。リンゴのことをとても身近に感じた日だった。
改めて「リンゴ追分」をよく聞いてみると、なんともせつない歌詞。確かに、桃が咲いて、桜が咲いて、そして今リンゴが満開に咲き誇っている。今がリンゴ園の人たちも一番たのしい季節なのか。びゅうびゅう海風が吹いた先週のあの日、この花たちはどうやって耐えていたのかな。
人の影響もあって、今年はよく花を愛でている。『リンゴ園の少女』も観てみたい。
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小岩木山のてっぺんを
綿みてえな白い雲が
ポッカリポッカリながれてゆき
桃の花が咲き さくらが咲き
そっから早咲きの、リンゴの花ッコが咲くころは
おらだちのいちばんたのしい季節だなや―
だども じっぱりの無情の雨こさふって
白い花びらを散らすころ
おら あのころ東京さで死んだ
お母ちゃんのことを思い出して
おら おら————
(美空ひばり リンゴ追分 歌ネット参照)
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リンゴ追分
https://www.youtube.com/watch?v=S0KLu6lZ5Yw
明日から東京さ行きます。