機能

服を、防寒の観点でしか見ていなかった。

東京に帰って思ったこと。たまたま東京が暖かかったこともあるが、そうだ、服っておしゃれするためにもあったよね、とはたと気付いた。最近寒さにとらわれすぎて、とにかく少しでも暖かい格好をとばかり考えていた。暖かい格好3パターンくらいをローテーションで着る。特に何の感情も抱かず、適当に着ていた。東京は暖かくて、鳥取仕様の戦闘態勢の服装では暑くて仕方なかった。一枚脱ごうにも、脱ぐというシチュエーションまで考慮していないもったりとした格好なので、脱げない。これはまずい。

大人になって自分の好きなものがわかってきているので、そうたくさんの洋服はいらないかなと思っている。物は減らす傾向へ。たくさんの服よりも、気に入ったものを大切に使う。ベリーグッドではなくグッドイナッフの精神はとても気に入っている。でも、寒くない・皮膚を覆う、という機能だけで服を着るのは、なんだかとっても味気ない。最低限必要なものに加えて、やっぱり機能プラスアルファの部分が欲しいときもある。そういう余白みたいな部分も、結構だいじだよなあ。服には、気持ちをハッピーにさせる力がある。それさえも忘れるくらい、今年の冬はとにかく寒かった。私の家が寒かった、の方が正しいか。古民家の冬の寒さは生半可じゃない。おみそれました。

春に季節が傾いているからか、気持ちも少し外向きになってきた。冬眠していた熊も、のそのそと外の様子をのぞき出す。もう少しでこの家に住んで一年が経つ。春になったら、ひらとした服を着て出かけよう。

 

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